Categories: CASA BRUTUS | 千 宗屋 茶味 in ニューヨーク。 Charming New York - 2009.04.08
阿弥派の発表@コロンビア大学
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↑コロンビア大学構内の桜。ほぼ8分咲きといったところ。
だが気温はまだまだ寒い。
コロンビア大学の大学院、マシュー・マッケルウェイ准教授のSeminarでは、
1月からの今学期、テーマを室町時代中世の水墨画に設定された。
僕自身にとって美術史の専門領域であるので、毎回初心に帰って
離れた環境で学ぶ喜びをかみしめていた。学校に通い、教室に
行くというのも講義を受ける立場では久しぶりのこと。
そして、この日は客員研究員としての勤めも果たすべく、修士論文
以来のテーマでもある阿弥派についての発表をさせて頂いた。
阿弥派とは、室町時代中期以降足利将軍家の同朋衆として、
アートコーディネーター・プロデューサー的役割を担って仕えた
能阿弥、藝阿弥、相阿弥の三代を中心に、一連の画業をものした
人々の総称として用いられる。以前1月にメトロの相阿弥の屏風を
取り上げた際にも触れたので詳しくは略すが、彼らの画業と、
絵画以外の同朋衆としての仕事ぶり、最近の研究の成果までを
初めてパワーポイントを使って詳しく紹介することが出来た。
美術史研究のプレゼンにvisualイメージの使用は不可欠だが、
僕はスライド使用のぎりぎり最後の世代。大学院の後期の頃には
ぼちぼちパワーポイントを鮮やかに操る後輩たちをまぶしく
眺めていた。今回マシューさんに大いに手伝ってもらいながらも、
なんとか初めてPPTによるプレゼンを行うことができ、それだけでも
自分にとっては大きな成果であった。
阿弥派は現在でこそマイナーな存在であるが、近世にいたって狩野派が
それまで和と漢に分けられていた絵画世界を再編成して統合したと
認識されている中にあって、その先鞭をつけたなくてはならない重要な
存在であることを認識してもらうことで、発表としての目標も一応達成
できた。なお時間の関係でメトロポリタンの山水図屏風の話にまで
たどりつけず、結局あくる週15日に持ち越して2週にわたって時間を
頂いてしまった。
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↑メトロポリタンの屏風と作風が近似する相阿弥の
基準作、京都大徳寺・大仙院の襖絵をPPTで示す。