イェール大学「茶の旅路展」シンポジウム
2009年4月17日 (金)
16日からニューへヴンにあるイェール大学を再訪。
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↑イェール大学図書館。知の神殿としてまるで
大聖堂のようなたたずまい。
この日からアートギャラリーで開かれている「茶の旅路展」のメイン
イヴェントであるシンポジウム「日本の茶文化今昔」と
デモンストレーション、茶会が2日間の行程で開かれ、招へいを受けた。
参照→http://artgallery.yale.edu/pages/info/teaculture.html
17日は朝9時半からシンポジウムが開始。根津美術館次長の
西田宏子先生による茶陶の話や、五島美術館・名児耶明先生の
茶席の書の話、サミュエル・モース先生の松平不昧公のコレクションの
話など、かなり専門的な茶の湯にまつわる話が続いた。このほか
建築では独特の茶室を作られていることで知られる東大建築学部
教授で建築家の藤森照信氏、来週からの柳ギャラリーでの
個展を控えて前日より渡米された陶芸家の辻村史朗氏、さらに
英国よりヴィクトリア&アルバート美術館のクリスティー・グース氏も
それぞれの立場から興味深い発表をされた。
そしてトリを飾るべく私の発表は一連の最後に。いままでは海外の
初心者ばかりが対象だったため講演の内容は茶の歴史や茶会の
あらましなど概説的なものが多かったが、専門の研究者や
愛好家も多数参加のこの日ばかりは、いつもと同じようにはいかない。
内容をさまざま苦慮し、初心者にもわかりやすく、専門家にも
なにか一石を投じることが出来るような発表を心がけた。
結果、自分自身がここ数年で行ってきた様々な活動を
その一つの成果である「茶机」を通して話すことで、合わせて
現代において茶の湯がはらんでいる問題を浮き彫りにすることが
できればと、演題は「茶の湯の現代」とした。
その内容に関しては詳しくメモを取ってくれていた、NYでのお稽古の
お弟子さんであるギタリスト村冶奏一君のブログで読むことができます。
(参照→http://murajisoichi.blogspot.com/2008/04/1-3-78y-metro-north2new-haven-new.html)
講演後は午後の部の発表者3人が登壇し、質疑応答。
特に茶の湯の実践者である私への質問は多く、「自分たちには伝統が
ないのでその意識を理解しにくい。伝統の中で生まれ育ち、かつ現代で
生きていく上で矛盾はないのか?」というアメリカ人からの質問が
とても印象的で、伝統という言葉の本義が、燈を伝える「伝燈」にあること
を説明し、常に新しい油を注ぎ続けることで守るべき火が伝えられることを
説明。イェール卒業生で通訳をお手伝いいただいたコネチカット大学の
渡辺武氏の名通訳もあって、交流使活動の一つの節目ともいうべき
このシンポジウムを無事乗り切ることが出来た。

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