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【Vol.26】日本最初の漢方診療所

私の漢方歴は長く、30代のころから、いろいろな不調を漢方薬で助けてもらっていました。今も、医師に処方してもらって漢方薬のエキス剤を飲んで、更年期の不調や風邪、花粉症などを凌いでいます。最近はほとんどの不調は、西洋薬を飲まなくても、対処できるようになりました。

そんな私ですが、先日、“日本最初の漢方専門医医療施設”として名高い「金匱会(きんきかい)診療所」に行ってきました。
「金匱会診療所」の歴史を紐解くと、1957年にさかのぼります。
当時の津村順天堂(現・ツムラ)社長、津村重舎氏が、漢方界の第一人者・大塚敬節先生の指導を受けて設立。当時は「中将湯ビル診療所」として始まりました。 法人組織の「漢方専門医療施設」としては、実に、日本最初の診療所です。
日本漢方の祖

1986年、当時のビルが改築のため解体され、仮移転ののち、名称を現在の「金匱会診療所」として、1988年、現在の東京駅のすぐ近く八重洲一丁目ビルに施設を新設し、現在に至っています。

開設以来、多くの難症の患者さんの治療にあたり、その実績は国の内外から、日本の代表的漢方医療施設として認められています。
診療は、日本東洋医学会の指導的立場にある、学会の第一人者の先生(西洋医学の医師)方が行っています。
診療所

こちらの診療所の特長は、日本漢方の伝統的に則った診察と、品質の高い生薬による漢方薬でオーダーメイド治療を行っているところ。
私も、ぜひ体験してみたいと思い、診察をしていただきました。

漢方的診察で『証』(体質やタイプ)を正しく見極めるために、必ず、「脈(脈診)」「お腹(腹診)」「舌(舌診)」を行います。特に、「腹診」は、江戸時代に発展した日本漢方独自の診察方法で、お腹に現れる反応を診ます。

漢方薬の生薬は、安全・安心を第一に、残留農薬や重金属の試験などをクリアした生薬だけを使用しています。
生薬の撰品は、科学的根拠となる分析はもちろんのこと、伝承を大切に伝統ある“漢方の古典”の書物をもとに、“鮮度・味・匂い・色調・充実度・潤い”などを重視して選定している日本国内でも数少ない診療所のひとつです。
漢方の古典

そして、今や貴重な国産の生薬にできる限りこだわって使用しています。
こちらの診療所は、患者と国産生薬を作っている農家の方々を繋ぐ、安全で安心できる国産生薬の生産を継続できるようなネットワークの役割も果たしています。

漢方薬の生薬は、このような素敵な薬棚に、丁寧に清潔に納められています。
薬棚
漢方生薬

漢方の伝統的診察で『証』を診断していただき、漢方の古典に従った国産の生薬で処方していただいた煎じの漢方薬(煎じ薬)。『補中益気湯合香蘇散加茯苓』です。
毎朝煎じると、とても香りがよくて、美味しいです。自由診療のため、診療費とお薬代(2週間分)で1万5千円くらいでした。
処方漢方薬

現在の所長、山田享弘(たかひろ)先生は、大塚敬節先生の弟子で開設当初からこちらで診療を続けていらっしゃる名誉所長の山田光胤(やまだこういん)先生の息子さん。日本東洋医学会の重鎮で、もちろん漢方専門医です。
1981年東京医科大学卒業後、同大大学院(臨床病理学教室・現臨床検査医学教室)で血液凝固学、臨床検査学を専攻された医学博士。

山田先生

また、日本東洋医学会の生薬委員会のまとめ役をされている、20年以上のキャリアのある薬局長、漢方専門薬剤師の針ヶ谷哲也(はりがやてつや)先生が、漢方薬の調剤を行っています。私の処方もあっという間に作ってくださいました。

針ヶ谷先生