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「トレーニングの常識を疑う」〜自分自身のフィルターを通す

 400年ほど前、それまでの世界の常識であった天動説に対して、ガリレオが地動説を唱え、彼の死後にようやく覆ったように、世の中にはそれまで誰もが信じて疑わなかったことが、突如覆ることがあります。

 健康(フィットネス)、スポーツトレーニングの世界でもこういった例はたくさんあります。傷(創傷)治療として常識であった消毒による手当、治療は、10年ほど前の湿潤療法(閉鎖療法)の登場で覆されました(全ての創傷に当てはまる訳ではありません)。
フィットネスクラブ誕生以来、まことしやかに言われていた「有酸素運動は20分以上行わないと効果がない」はいまや、古い遺物になりつつあります。ということは、今現在常識と思われているものの中にも、将来の非常識はあるはずです。

 ビッグスリーと言われる、ベンチプレス、スクワット、デッドリフト。今でもスポーツ選手に指導されることは少なくありませんが、スクワットとデッドリフトに本質的違いはあるのでしょうか?デッドリフトをベントオーバー・ロウイングに代えた方がよくありませんか?
 動的ストレッチのうち、ダイナミックストレッチは正しいが、バリスティックストレッチはダメと言われています。この両者は果たして分けることができるのでしょうか?前者が正しいなら、後者も正しくないですか?
アウターよりインナー?フリーウエイトより自体重?出力系より機能(調整)系?下半身より体幹?

 一般の方が、「有名な人(芸能人や選手)がやっているから」「テレビで大学の教授が言っていたから」という理由で、そのまま信じることは、ある程度仕方のないことです。

 しかし、クライアントや選手の「健康増進、体型改善、競技力パフォーマンス向上」などに責任を持ってサポートする立場にある我々トレーナーは、そういう訳にはいきません。自分自身が行うことは自由ですが、右から左へとクライアントに指導するのは、責任ある行動とは呼べません。
様々な情報を自分自身の知識、経験、理性的判断で構成される「フィルター」を通して取捨選択しなければなりません。

 特に最先端のメソッドや権威の唱える説には、疑問の声を上げるだけで、「異端」扱いされかねない空気を感じるかもしれません。それでも、皆さんのクライアントや選手のために、少しでも必要があれば声をあげましょう。ガリレオのように勇気のいることではありますが。