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怪我

 怪我はアスリートにとって切っても切れない密接な関係にあるものです。
この招かざる客とどう付き合うかもトップアスリートへの条件といってもいいかもしれません。
 もちろん早く治すという点が重要なのですが、同時にその間のメンタル的な状態をどのように保つのかも大きなポイントであります。

 悲観的であってはいけませんが、楽観的すぎても適当ではありません。
適度に楽観的で、適度に悲観的。
これが理想のようです。

 ストックデールの逆説という話があります。
アメリカの軍人であるジム・ストックデール将軍の話です。
彼は捕虜になった時に、必ず最後はここから出られる。そして勝利すると信じて疑わなかった。しかしその一方で、今の厳しい現実。いつ出られるかは具体的にはわからないという現実は正面から受け止めた。
 この2つを実現できたから彼は最後まで生き延びられたという話です。

 単純にもうすぐ出られると信じていた単なる楽観主義の人(捕虜)は次々と途中で息を引き取っていく中、最後には必ず勝つという信念をもちつつ、今おかれている厳しい状況、最悪の状況を直視する。
 これが出来る人が最後まで生き残ることができた理由だそうです。

 捕虜という究極の状況とは違うまでも、アスリートにとっての怪我は相当なダメージを精神的にも受けるはず。
怪我が治るまでは試合に出られない。
あるいは筋力はどんどんと落ちていく。
ライバル達がのしあがっていく。
 こういった現実に対しては、敢えて正面から向き合いつつ、一方で今更じたばたしても仕方ない。今しか出来ないことをしようと思える力。
 これが大切なのでしょう。

 腕を怪我していても脚は鍛えられる。脚を痛めても上半身は使える。今出来るMAXを意識して、最後は自分の勝利を信じて疑わない。
 かなりハードルの高い作業ではありますが、それもアスリートの条件。

 ちなみに痛みを確認するのは人間だけだそうです。
その痛みを確認するという特殊な行為が、結局は自然治癒力を削いでしまうことになっているそうです。
 怪我をしたら絶対にその部位は使わない。
このガマンもアスリートの条件かもしれません。