マガジンワールド

第8回 林 コンラッド 倉永 (23) 絵描き、学生

「Magazine for City boys」をスローガンとしてリニューアルをしたPOPEYE。このブログでは、かけだしライターの私、宮本が街のリアルシティボーイを取材。彼らのホームタウンを巡りながら、シティボーイとは何かを考える企画です。「シティボーイを探せ!」毎月更新!


なぜホームタウンか?渋谷や六本木の最先端のスポットを知っているからってシティボーイとは呼べないと思うんです。自分の住んでいる街の素敵なところを見いだし、自分なりに消化している。そんな人こそ、シティボーイだと思いませんか?というわけで、今回は一橋大学に通いながらライフワークとして絵を書き続けている不思議なシティボーイ、林コンラッドさんのホームタウン国立にお邪魔してきました。

アメリカで生まれ、5歳のときに日本に来たコンラッドさん。小さい頃から、遊びといったら絵を書くこと。大学に入り、国立に移動した彼が好きになった場所を中心に巡ってきました。

「老舗の喫茶店」

まずは、国立にある老舗の喫茶店『ロジーナ茶房』に案内してくれました。お気に入りのナポリタンを注文。『ザ・喫茶店のナポリタン』はシティボーイのスタンンダードフードに入れたい。

高校まで学芸大学で暮らしていたコンラッドさんだが、大学入学とともに国立に。
「最初は、なんて遠い所なんだと思いましたけど今は大好きですね。国立は文教地区なので、パチンコ店やホテルなどを建てたられないんですよ。そのおかげで、このお店みたいに古くて良いお店が残っているのがいいですよね」

「通学路にある本屋さん」

ひまさえあれば絵を書いているコンラッドさんは、絵を見るのも好き。大学に行く途中にある本屋の絵本コーナーがお気に入りだそう。ここでの立ち読みが日課。「こういう細かい絵を見るのが好きなんです」
コンビニではなく、古本屋で立ち読みっていうのがシティボーイっぽいです。

「一橋大学」

一橋大学の法学部で勉強をしているコンラッドさん。勉強するよりも大学内の建物を見るのが好きだという。
「伊藤忠太という人が作った建造物があるんですよ。柱などのディテールが好きなんです。絵を書くときのインスピレーションになったりもするので、授業がなくても散歩がてら見に来ています。」

現在は、一橋大学などの交換留学生の寮で彼らの手助けをする仕事をしている。
「手助けと言っても一緒に遊んでいるだけなんですけどね。国立なのに寮のまわりだけ、カメルーン人とかセネガル人とかドイツ人がたくさんいておもしろい光景ですよ(笑)。ぼくもいろんな国のルーツがあるので、そういう環境に興味があったんです」

「AIR JORDAN」

中学生のころからずっとバスケをやっているので、靴は常にジョーダンシリーズ。ライフスタイルに合っているモノを身につけるのはシティボーイらしいですね。ガンガンは履き潰しているところがかっこいい。
「学芸大学の地元のチームに入っていて、今でも毎週試合があるんです。今履いてるジョーダンはチームの先輩がプレゼントしてくれました」

「絵を書くこと」

絵を描いているときがなによりも楽しいというコンラッドさん。
「頭の中がからっぽにして、ひたすら絵を描いているときが一番幸せなんですよ。終わるまでどうなるか分かんないのがワクワクするんです」

「子供のころに描いていた絵」

「僕の祖父が絵描きで、母もNYでアートの仕事をしていたんです。だから小さいころは母と絵を描き合うのが一番好きな遊びでした。猿とクジラを合体したものを想像して描いたりと(笑)その頃から今まで、絵を描いているときが一番楽しいんです。」

「コンラッドさんの作品」

「一番上の絵が、子供の頃からやっている想像上の生き物を考えて描いたものです。真ん中はミック・ジャガーが好きなので授業中に描きました。スケボーの絵は先輩に頼まれて描いたんです。明日までに完成させてと前日に言われて徹夜でやりました(笑)」

現在は描いた作品をウェブ上でアーカイブにしている。
「大学を卒業する前に、今まで描いたものをまとめて自主制作で本を作ろうと思っているんです。一時期は美大に入って絵の勉強をしようと思ったんですけど、わざわざ大学に行かなくてもどうせ毎日描くだろうなと思ってやめたんです。絵を描かずにはいられないので、仕事にするとか関係なく死ぬまで描いていると思いますね」

仕事でも趣味でもない、やらないと生きていられないほどの“ライフワーク”を持っている人はかっこよく見える。ファッションだけにこだわるより、自分の“好きなこと”を見つけるほうがシティボーイへの近道かもね!

コンラッドさんホームページ
http://blog.livedoor.jp/conradart/

取材/写真/文/宮本 賢