マガジンワールド

トレーニング基本のキ、「フォーム」と「呼吸」と「スピード」。

 私は自己と周りの方の防衛のため、一年の8割方マスクを着用しています(ダサい、キモいと言われながら・・・)。その消費量は1年で400枚以上に及び、しょっちゅうドラッグストアを訪れています。
 先日も移動中、マスク残量0に気づき、通りがかりの店に立ち寄りました。売り場が確認できず、近くの女性店員さんにお訊ねしたところ、「はっ?あそこのポップに書いてありますけど(無表情)」と遠くを指さしながら一言。指先をたどれば、なるほど対角方向に「マスクコーナー」という中吊りが。。。
「毎日ここにいるそっちは当たり前でも、こっちは初めて来とんじゃ!」という気持ちをニガ笑いで隠し、5枚入り二重構造マスク450円也を購入して帰った次第です。

 こういったことは彼女だけの問題ではありません。御商売されている方は一年中同じ場所で同じものを扱って同じことを言ってるわけで、やっぱり慣れちゃうというか、飽きちゃうというか、相手(お客様)も知ってるという錯覚に襲われるのでしょう。本当の「プロ」は違いますが。

 前置が長くなりましたが、自戒の意味も込めて、本誌ではスペースの都合もあって割愛しがちな、基本中の基本である筋トレの「呼吸と動作スピード(リズム)」についてお話したいと思います。

 通常の筋トレには往路と復路が存在します。重りを挙上する往路では筋肉は短くなりながら力を発揮し、重りを支えながら戻す復路では筋肉は伸ばされながら力を発揮します。
 業界(笑)では、前者を短縮性収縮(コンセントリック・コントラクション、以下CC)、後者を伸長性収縮(エキセントリック・コントラクション、以下EC)と呼びます。

 脚の筋肉は上り坂ではCC、下り坂はECをすることになるのですが、上りは下りより辛いことからも分かるように、CCで発揮できる力はECのそれよりも小さくなります。・・・①

 一方息を吐く時の方が息を吸うときより力が出にくいのは経験的にご存知と思います。座るとき(EC)よりも立つ時(CC)の方が「ヨッコラショ」等の声を出しながら息を吐くことが多いですね。・・・②

 また、動作を速く行ってしまった方が、ゆっくり行うよりも楽にできるのも経験的に御承知と思います。一見楽そうに見える太極拳ですが、やってみると筋肉はパンパンになります。・・・③

 ①②③を総合してみましょう。力の小さいCCは、より強い力を発揮するために「息を吐く」方が都合良く、また動作は「速め」に行ってしまいたいのです。逆に力の出やすいECは「息を吸い」、「ゆっくり」行う余裕があるのです。

 人間の自然呼吸は吐いて吸って4秒ですから、「CCは息を吐きながら1~2秒、ECは息を吸いながら2~4秒、計1挙動4秒前後」、となる訳です。

(注)目的やエクササイズによって、呼吸と速度は異なる場合もありますが、健康目的やシェイプアップを目的とした筋トレにおいては多くの場合上記が当てはまります。