マガジンワールド

「形態と機能のエクササイズ」~プロポーションを整えるエクサササイズのポイント~

 ターザン編集部とのお付き合いは、かれこれ20年近くになります。最初に持たせて頂いた連載「ジャングルジム」での担当ライターUさん(様)は、ターザン最古参ライターで、右も左も分からぬ私に色々教えて頂きました。今でも頭の上がらぬ存在のお一人です。
 Uさんの、常にアンテナを張って新しいものにチャレンジし、ご自身もジムやアウトドアで汗を流し、カラダで感じたことを記事にされる姿勢は、一年の9割をハーフパンツで過ごされる姿を含め、いつも刺激を頂いています。

 Uさんには編集部でお会いするたびに、いつも興味深いお話を頂き、大抵取材時間よりも、それ以外のお話が長くなります。そんな中で最も印象的だったのは、全盛期のカール・ルイスに取材された時の逸話です。

Uさん「どうしたら、あなたのように早く走れるようになりますか?」
カール・ルイス「それはね・・・走る、ことだよ」
Uさん「・・・・・」

 いや~、深い、深いです(パンパンパンパン)。
「目的とする能力の向上を達成するためには、その目的にあった方法でトレーニングを行うべきである」、という「特異性の原則」を端的に表す、「畳の上の水練」と同じくらい、分かりやすくて深い一言です。

 これはフィットネス(トレーニング)において最も大切な原則であるはずなのですが、現場やメディアで、残念ながら守られているかというと、「?」という場面が見られます。

 例えば今流行の機能性(ファンクショナル)トレーニング。トレーニングの目的が従来の「形態」だけでなく、「機能」にも着目されるようになったのは大変喜ばしいことなのですが、その具体的プログラムにもそれが果たして実際の人間の「機能」に照らしたものであるのか、には疑問を感じるのですが、それ以前に、「痩せたい」「筋肉をつけたい」という「形態」を変えたいクライアントに対して、いわゆる機能的トレーニングを処方したり、紹介しているケースが少なくないのです。

 体脂肪を減らしたいクライアントに、ボールや床の上で手足を上げ下げしたり、寝転がってポーズを作る運動は、基礎代謝を維持、向上させるためは随分遠回りな気がします。まして、立派なマシンやフリーウエイトが充実したジム内でのこととなると・・・。
 さて、こういう状況をカール・ルイスが見たら、何て言うでしょうか?