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人気ゲーム、Wii Fit開発の舞台裏その2

 なぜ任天堂から私に「Wii Fit」の監修依頼が来たのかをひも解いていきましょう。
そこには、運命的ともいえる私の幼少期の歴史が大きく関わってきます。

 私は幼いころ野球と柔道をしていましたが、小学六年生の時に、第五腰椎椎間板ヘルニアと腰椎分離すべり症を併発し、腰を痛めてしまったのです。
 12歳だった私は、自分の腰痛の原因を独自に分析することにし、「“野球”に於ける腰の動きも“柔道”に於ける腰の動きも同じ方向へ腰が回旋しており、体の同一箇所の骨や筋肉に負担がかかっている。」と、いうことに気づきました。

 その後、体育大学に入学し、大学の研究で“重心動揺計”という計測機器に出会います。
この機器は、体重計のようなボードの上に乗って体の重心を計測し、筋肉のアンバランスを探っていくものです。それ以来、私はパーソナルトレーナーとしてクライアントのボディチェックをするにあたり、重心動揺計の代わりにアナログの体重計を2つ並べて計測し、個人に適した運動プログラムを作成するようになったのです。

 かたや、任天堂では、スーパーマリオの生みの親「宮本茂」専務取締役が、相撲のテレビ中継で相撲取りが体重測定の際、体重計を2台並べて測定していることにヒントを得て、「体重計を2台並べて運動指導している専門家は日本にいないか?」と調査していたらしく、そこで唯一見つかった専門家が、実際の現場で運動指導している私だったというわけです。