マガジンワールド

大人気ゲームWii Fit開発の舞台裏その3

 今回は、任天堂「Wii Fit」および「Wii Fit Plus」の監修内容について触れてみましょう。

 私が監修したのは、主に、Wiiボードの“重心動揺計”としての判定精度計算閾値、「Wii Fit」内のコメントや健康アドバイス(ウィーボ君やトレーナーのコメント等)と、筋トレ・ヨガ・有酸素運動のトレーニング部門です。

 まず、Wiiボードの判定精度に関しては、「Wii Fit」のゲーム性を損なわないようにすることが重要でした。それに加えて、私が体育大学生時代に研究で使用していた“重心動揺計”の判定精度に限りなく近づけることも大事なポイントでしたので、任天堂の方々とミーティングの日々が続きました。
「Wii Fit」内のコメントや健康アドバイスは、日常の生活習慣による体の歪みを章立てていき、出来るだけ幅広い年齢層に分かりやすいよう簡単な語句にしていきました。

 筋トレ・ヨガ・有酸素運動については、Wiiボードという限られたスペースでのトレーニング方法(約畳一畳分)を構築しました。その私の考え方を部下のトレーナーに伝え、さらに各部門に専門のトレーナーとして振り分け、「Wii Fit」オリジナルの運動フォームを考えるように指示しました。既存の運動方法やヨガのフォームにとらわれることのない独自のものが必要不可欠だったからです。
 その「Wii Fit」オリジナルの運動方法が、本当に効果があるか検証するために、私の出身大学にも協力して頂き、理論的な裏づけ(エビデンス)も得ることが出来ました。

「Wii Fit」がただのフィットネスゲームに終わらず、実際のパーソナルトレーニングを体感できるような内容に仕上ったのは、任天堂の方々が、私を信じて中身の内容を任せてくれたおかげだといまでも実感しています。