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左腓骨を骨折。治療中でもできるトレーニング方法は?

7月中旬、サッカーの試合中に左脛骨を骨折してしまいました。まだ、入院中です。今週末か来週末に退院できそうなので、患部をフォローし、3週間の入院生活で弱くなった筋力を戻す、自宅でのベストなトレーニング方法を知りたいです。あと2週間ほど松葉杖生活で、そのあと特殊な器具を膝につけて、患部には体重がかからないようにはなるそうです。しかしながら、まだまだ左膝は動かせそうにないので、それ以外の部位でできる方法を知りたいです。ダンベル、セラバンド、バランスボールなど、基本的な筋トレグッズは揃っています。 また、こんな機会あまりないので、もう1つ気になることを質問させてください。腹筋下部を鍛えるには、どうすればよいでしょうか。腹筋を割るのが趣味のようなもので、ロナウド目指して頑張っているのですが、腹筋下部だけイマイチくっきり割れないのです。 以上、よろしくお願いします。

筋トレではなくファンクショナルトレーニングを。

運動をずっとやってきた人にとって、これだけ長期の運動禁止状態はこたえますよね。お察しいたします。

患部の治癒を促進するトレーニングもあるのですが、ただ、まえまえさんの骨折の状況が十分に把握できないので、実は何とも言えない事が多くなってしまいます。手術をしたのか(メスを入れたのか)、スチールとボルトでの固定をしているのか、単純骨折(いわゆる普通の骨折)なのか、複雑骨折(骨が皮膚を突き破って飛び出した骨折)なのか、粉砕骨折(普通に折れたのでなく、バラバラに割れたのか)、などです。すなわち、この情報が無い中では骨折した足側の事は何も言えなくなってしまうので、まえまえさんのおっしゃるように、あくまでも怪我をした所以外の部分のトレーニングのお話をします。

基本的な考え方としては三つあります。

一つ目は左脚の骨折により不活動となった事で低下した他の部位の筋力を、以前と同じあるいは向上させるための「筋トレ」を実施する事です。
二つ目は左脚が使えない事による右脚への負担増に伴い、継続的な筋肉の緊張による右脚の「柔軟性の低下の予防および改善」を実施する事です。
三つ目は片脚が使えないために長期にわたって偏った身体の使い方をしてしまったために生じる「身体連動性の低下を予防および改善」をする事です。

これらを解決するためにはいわゆる「筋トレ」でなく、まさにファンクショナル系トレーニングの方が有効です。すなわち、バランスをとりながら、関節可動域を大きく動かし、そして出来るだけ全身連動を伴うトレーニングが有効です。

具体的には、以下のトレーニングがおすすめです。

<シングルデッドリフト>
右脚で立ち、右脚だけでデッドリフトを行います。すなわち、お辞儀して起き上がる動作です。この時の注意点としては以下です。
右ハムストリングスの柔軟性を高めながら、バランスを養い、下肢筋群を総合的に鍛えます。
①腰を丸めないように胸を張ったまま行う事
②左脚は状態が前に倒れるのとつり合うように後方に上げる事(シーソーのように動く)
③右膝は曲げてかまわないのでできるだけ深くお辞儀する事
④手は、お辞儀した時に左手で右足の右側の床を触り、起き上がったら今度は右手で右足の左側の床を触る。すなわち交互にクロスするように床に触る
⑤可能ならだんだん左右、遠くを触るようにしていく
⑥動作中、ぐらつかないようにバランスをしっかりと取ったまま行う
⑦余裕があるなら手にダンベルを持って行う
⑧回数は15回×3セット インターバル30秒

<シングルレッグオルタネイトプッシュアップ>
左膝を曲げられないというだけで、力は入れられるという事なら、以下のような負荷なら大丈夫だと思います。もしも痛みがあるようでしたら左脚はやめておいてください。
骨盤の傾きを修正してフラットに保ち、それに必要な筋群を総合的に鍛えながら上肢全般を鍛えます。
①腕立て伏せのポジションで片脚を床から10センチほど浮かす
②手の幅は肩幅より1.5倍程度広めに置く
③このまま右手側に状態をスライドさせ、右手に体重をかけるようにして腕立て伏せを行い、もとに戻ったら反対の左手に体重をかけるようにスライドして行う。ようするに左右に上半身をスライドさせながら腕立て伏せを行う
④この時、骨盤が常に床とフラット、すなわち横に向かないように真下に向けたまま行う。これをフラットに保つ事が最重要ポイントです
⑤可能な限り深く腕立て伏せを行うが、左右差が生じないようにコントロールする事が重要です
⑥回数は左右往復10回(計20回)×3セット

<トゥータッチクランチ>
ハムストリングスの柔軟性を向上させつつ、全身でバランスを取りながら腹筋を鍛えます。
①仰向けに寝て両足を天井に向けてのばしたまま維持します
②このまま、足をできるだけ前後に動かさないようにしてクランチを行います
③手の指先でつま先を触る努力をして、触った状態で3秒キープしてからもとに戻ります。両足はあげたままです。
④いかにグラつかずに、いかに上でキープできるかが重要です。
⑤回数は20回×3セットです

以上です。
怪我をしたときのトレーニングはこういったものが有効ですので、実施してみてください。

もう一つのご質問ですが、下腹部を鍛えたいなら仰向けに寝て骨盤を聞き上げるタイプの「ヒップロール」が有効です。レッグレイズのように見えて、異なる運動です。脚は上げっぱなしで、腰を丸めて骨盤を引き寄せるのです。すなわち、恥骨を引き上げるという意識での腹筋運動ですね。これは確かに腹筋下部が鍛えられるのですが、これで6パックの下部がでてくるかどうかというと、それは無関係です。

まえまえさんの体脂肪は7%という事ですので、これだけ体脂肪が少ないなら通常、下腹部に血管が浮き出るくらいだと思います。すなわち腹筋はくっきりと割れているはずです。それにもかかわらず割れていないという事は、おそらく骨盤が前傾しすぎているのではないでしょうか。骨盤が前傾すると下腹部が少し出て膨らんだ感じになります。骨盤を今より少し後傾させるような姿勢にするだけで、おそらく腹筋の見え方が変わりますので実施してみてください。

相談者DATA

名前:まえまえ

年齢:30

性別:男性

身長:170 cm

体重:60 kg

BMI:22.84

体脂肪率:7%

職業:SE

スポーツ:
小学校→大学とずっとサッカー。
いまは週に1~2回サッカーかフットサル。
毎日筋トレもしています。

既往歴:
両膝の靭帯損傷。

健康状態:
良好

平均食事回数と量:
朝:グラノーラに豆乳
昼:社員食堂で定食。
夜:コンビニだったり外食だったり。自炊はほとんどしません。
間食(補食):特になし。

平均睡眠時間:5~8時間